2016.1.29 物語で伝えるを学ぶーショートムービー制作をとおして

「専門入門ゼミナール」(後藤先生)

 2015年度の社会学科「専門入門ゼミナール」(担当:後藤)では、ショートムービーの制作をおこないました。
 自分の考えや思いを相手に伝えるとき――自己紹介、授業での発表、就職活動での自己PR、そして卒業論文の執筆にいたるまで――「物語」として伝えることが重要となります。そうすることによって、相手に効果的に、わかりやすく、また共感や説得力を与えながら、伝えることができます。反対に、物語になっていなければ、ひとつひとつは興味深いアイデアでも、“結局、何が言いたいのか”相手に伝わりにくくなるでしょう。
 そこで本授業では、12名の学生が、グループワークや実習をまじえつつ、物語の「文法」や構成要素について学び、自分の考えを伝える力を育みました。その集大成として、4名一組のグループごとにショートムービーを制作しました。

【写真】撮影中の様子

  課題は、各グループごとに“伝えたいこと”をひとつ考え、それを伝えるための物語を、ショートムービーとして制作することです。制作にあたっては、プロットやシナリオづくり、演技、監督、撮影、編集、すべて自分たちで考え、グループで相談しながら、すすめました。撮影は手持ちのスマートフォンなどを活用し、編集も自前のノートパソコンを使いました。撮影の舞台は、専修大学生田キャンパス内です。日頃見慣れた日常を舞台に、どんな物語がつくれるでしょうか、学生たちは想像力と創造力をつかって取り組みました。

【写真】撮影中の様子

  上映会では、クラス全体でピアレビューをおこない、各グループのショートムービーが、それぞれの“伝えたいこと”を観た人に伝わったかどうか、物語として機能しているかどうか、批評しあいました。
 「いじめ」、「恋愛」、「家族」にまつわる3つの物語は、それぞれグループの個性があらわれており、いずれも見応えのあるものでした。また、迫真の演技、初々しい掛け合い、凝った演出など、クラスメートのいつもとは違う表情や、知らなかった素質や能力を、互いに発見し合うことにもなりました。

【写真】上映会とピアレビュー

 はじめての経験が多く、また限られた時間内でのグループ活動に苦心しながらも、役割分担や協力をしていくことで、「物語で伝える」課題をやり遂げました。半年間の授業を意欲的に取り組んできた12名に、担当教員からスタンディングオベーションを贈りたいです。(文責:後藤)

 

   

【写真】クラスメート12名で集合写真